映画やドラマの法廷ものは大好きなので、10月開始の新番組では、『SUITS/スーツ』と『リーガルV』を見ています。もちろん主役側の“逆転勝利”に終わるのですが、いつも、『敵側の弁護士(もしくは検事)がちゃんと調査してさえいれば、すごく早い段階で主役側が勝つに決まっている事例』ばかりです。この点、少し前に放映されていた『99.9─刑事専門弁護士』は、もっとひどかった印象でした。
ついでに、『SUITS/スーツ』では、主役はなぜか“弁護士になりすます”という設定になっていて、「そんな法律違反する必要ある~?」と疑問です。逆に『リーガルV』は痛快で、免許なんかなくても弁護士はできると思わせます。
そんななか、やっぱり映画はテレビと違うなあと思わせたのは、映画『三度目の殺人』でした(見てない方のために、ストーリーは紹介しません‥)。おそらくこちらが、現実の、裁判、弁護士、検察の実態に近いのだろうと思います。痴漢冤罪事件を取り上げた映画『それでもボクはやってない』も衝撃でした。自分がもし疑われたらどうなるんだろうと、恐ろしくなったことを思い出しました。現実の裁判制度、検事、弁護士、裁判官は、テレビドラマのヒーローのように、“埋もれている真実”を本当に明らかにできるのでしょうか。
映画で印象に残ったのは、「『裁判の争点』についてはあらかじめ、裁判官と検事と弁護士で協議している」ことです。そうだとすると、テレビでは毎回見かける『弁護士側の大逆転』というのは、まずありえないことになります。
そんなことを知った矢先、東京電力の元経営陣の裁判のニュースがありました。東日本大震災の際に原発事故を起こした企業のトップの刑事責任を問うものです。裁判の争点は、『あれだけの大きな津波を予見できたかどうか』なのだそうです。
ちょっと、争点がちがうような気がします。津波を予見するのは当然難しいことです。まして東電幹部は地震学者ではありません。
経営者個人の刑事責任を問うのがいいかどうかには、議論があると思います。それはおいておくとして、経営者の責任を問うというのであれば、「大津波が来たら全電源喪失になることはわかっていたか」「全電源喪失になればあのような事態になることがわかっていたか」「全電源喪失にならないための対策をなぜしなかったのか」「大津波のリスクの提言を受けたにもかかわらず、なぜ来ないと考えたのか(なぜ対策をとらなかったのか)」などのほうを論点にすると思います。
以前にも書きましたが、基本的に検察も『国』でしかも『行政』です。東電の幹部を『無罪』とするために、検察が『争点をずらして』いるように思われます。考えたくないことですが、もしかしたら裁判所も結託しているのかもしれません‥。
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