幼稚園バス置き去り事故の再発防止策が、少しずれていっている気がします。

 幼稚園バスでの悲しい事故がまた起こってしまいました。「あり得ないミス」と思いがちですが、現実に起こっているヒューマンエラーです。
 同乗の大人が不慣れな人だったなど、エラーが起こる要素が確かにあります。最も気になったのは『バスを降りるときのチェック』です。この一手間が逆にエラーの要因となったかもしれません。「チェック表の提出が必要」だったから、園児を見ずに『全員OK』の記載をしてしまった可能性があるような気がします。報道機関も文科省も『チェックを徹底するように』などといった論調ですが、『気をつけろ』や『確認せよ』は、エラー対策としてほとんど意味はありません。
 『バスのドアを閉めない』『バスに自動通報システムを付けておく』など、バスに残されても被害を最小限にする対策も考えた方がいいかもしれません。再発防止策は、“ヒューマンエラー対策のプロ”に作ってもらう必要があります。