羽田空港の衝突事故の報道について

 気になって調べてみたら、空港の管制官国土交通省の国家公務員だそうです。それを知って“モヤモヤ”が怒りに変わりました。

 事故の責任原因については、結局のところ管制官のミスと予想されますが、第1報が「管制官は海保機に「滑走路停止位置まで走行するよう」指示した」で、「停止位置で止まれ」ではないのがなんとなく曖昧な感じです。もっと違和感があったのが、すごく早い段階で国土交通省から『対策』が発表されたことです。「『ナンバーワン』という言葉を使わない」「停止線を見やすくする」といった対策が打ち出されましたが、これは『海保のパイロットが指示と停止線を誤認した』のだと言わんばかりであり、以前あった列車の脱線事故で「置き石があった」というのに似ています。

 この管制官は本来『業務上過失致死』で立件されるべき事案です。事故の原因は明らかなヒューマンエラーであり、ミスを防げないのはその通りですが、『仕方なかった』『次に活かせばいい』で終わってはいけません。担当者がきちんとした手順で業務を行っていたか、過去のヒヤリハットが改善されていたか、本人や上司の責任も問う必要があると思います。本人にとってもその方がたぶんいいと思います。民間ではそれが普通です。

 それにしても“音の出ない警報機”は誰が考えても不備です。これは論外ですが、音が出るようになっても警報が管制室だけだと、連絡の遅れ等が発生します。滑走路に2台同時にいないために遮断機だったり、警報は滑走路自体や半径1Kmの飛行機全体に共有できるように、機械によるコントロールが必要なのは報道の通りだと思います。