台風・豪雨災害時の「避難勧告」はこのままでよいのでしょうか。

 先日の台風でも、多くの人の命が失われました。マスコミも気象庁も連日“警戒”を呼び掛けていましたが、ただ「命を守る行動を」と言われても、どこか違和感を覚えます。

 ハザードマップ上危険のない家でも避難すべきなのでしょうか。「レベル3=高齢者は避難」の段階で、ほかの人々は避難しなくていいのでしょうか。避難できない高齢者は多いと聞きますが、「災害時要援護者」は誰が援護するのかちゃんと決めているのでしょうか。

 改めて、『避難勧告等に関するガイドラインの改定~警戒レベルの運用等について』の資料をみてみました。

http://www.bousai.go.jp/oukyu/hinankankoku/pdf/guideline_kaitei.pdf

 改めて見ても、『警戒レベル3=高齢者等避難、警戒レベル4=全員避難』は明らかに現実的ではない気がします。資料1ページ目の左半分については、内容が“総論”であり、もちろんまだ達成されていません。行政はよくこのような“見直し”を行いますが、たいてい国民には“届きません”。

  堤防の決壊による浸水被害は0にはできないでしょう。「避難勧告」は「命を落とさない」ためですから、まずは「台風の“何によって”人が亡くなるのか」を明確にする必要があります。浸水で建物倒壊や死者はあったのか、強風で命を落とすのはどんな場合なのか、ハザードマップ外で土砂崩れがなかったか、今回の被害の検証・公表が必要です。それぞれから“逆算”して、人ごとにピンポイントに対策を定めて、その行動を促すべきではないかと感じます。

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