地方議会で居眠りする議員を名指し顔出しで報道するテレビ局がありましたが。

 夕方は各テレビ局とも同じようなニュースが続きます。たぶん今の時代テレビ局が多すぎるからなんだろうと思います。差別化しようとしたのかどうかわかりませんが、昨日あるテレビ局では『地方議会にカメラで映し続けたところ、毎日居眠りや読書をしていた議員がいた』との報道をしていました。『県民の税金をもらっておいて居眠りをするとはけしからん』のは当然ですが、本人に「県民はどう思っていると思いますか」と取材するテレビ局スタッフ、「反省して居眠りしないようにがんばれ」と閉めるキャスターをみると、あまりにもにこどもじみていて、逆にテレビ局に不快感を感じます。

 居眠りしたのは人のよさそうなやや高齢の男性でした。明らかな犯罪者ではないのにここまで顔と名前が報道されてしまうと、相当な損害と思われます。居眠りがその人だけとは思えませんので、時間がほかの議員と少し違うだけですから、あの報道はあまりにも不公平であり、放送倫理違反だと私は思います。

 私は地方公務員の経験があるのでわかりますが、地方議会の特に『一般質問』は、相当眠いです。一般質問というのは台本がすでにできていてそれを読みあうだけです。質問者と答弁者以外は眠いのは当然です(もし全議員から追加質問や発言が許されていれば少しはちがうでしょうが)。そもそも居眠りは眠ろうと思って寝ているのではありません。学校の授業もそうですが、眠くさせる方が悪いのです。

 地方議会においては、議員は『質問する』ことしかできません。どんなでたらめな答弁があっても、それに対して『怒る』ことはできても『決定を変える』ことはできません。『議員からの条例提案』、『事業別予算審議』など議会が機能するための手段はあるのでしょうが、おそらく必要以上に議員が存在することが、これらの改革をしにくくし、行政優位を保たせているのでしょう。

 いやしくも報道にかかわる人なら、『眠らないように頑張れ』ではなく、『地方議会の在り方を根本から考える必要がある』とまとめてほしかったものです。以前書きましたが、マスコミには相当な頭脳が必要ですので、何らかの試験が必要だと思います。

      インターネット政党 ≪日本理晢党≫

      地域理晢党による地方行政改革

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