最近のニュースに見る公務員の劣化?

 大津市で起こった保育園児の交通事故は、本当に痛ましいものでした。今も多くの警察官や地域のボランティアの方々が、子供の通学通園の見守りをしてくださっています。ただもちろん、突然突っ込んでくる車に対しては、とっさに子供の身を守ることが大変困難です。

 大津市の事故を受けて、私の県では県の担当課が保育園・幼稚園宛に、「園外の散歩の安全性を見直すよう」通達を出しました。その内容でひとつ驚いたのが、「道路上では、職員が車道側に立って‥」というのがあったそうです。突っ込んでくる車に対して、どちらが車道側でもあまり関係なさそうですし、職員なら事故にあってもいいのか‥とツッコミたくなります。

 「散歩コースの安全性を“プロ”の目で(警察と一緒に)確認するように」といったたぐいの通達がでるだろうと予想していたのですが‥(これは警察のほうで、順次やっているようです。)たぶん県の担当課としては、「すぐに何か対応した実績をつくらないと‥」と急いだのでしょう。それにしてもお粗末な通達と感じざるを得ません。

 一昨日には認知症について、国が「認知症を発症する年齢を10年で1歳遅くするとの、初の数値目標を設けた。」というニュースがありました。認知症の予防方法も不明で、特効薬も開発されていない今の段階で、この“数値目標”は何を根拠にどこからでてくるのでしょうか。もし予防法や薬が明らかになれば、この目標は逆に低すぎます。なんとなく、「とりあえず計画を立てました。」「認知症対策を実施しました(“しています”ではなく“しました”)」というためのもののように感じられます。

 昔、国の官僚はさすがに頭がいいなあと感心したことがあります。PM2.5対策です。PM2.5は、健康に大きな影響を及ぼすものですが、他国に大きな原因があるために、非常に対策が難しい問題です。パニックになるかなと思っていたところ、国は「PM2.5」という言葉をつくり、「その基準値」を決めたことで、あっさりと収束させました。

 「PM2.5」という言葉は、例えば「ダイオキシン」などの具体的な化学上の名前と違って、なんとなく毒性が低いように感じられます。また、年間に数日間だけ“異常値”となるような『基準値』を設定することで、「それ以外の日は大丈夫」という安心感を与えました。この時の国の対応は、(決して皮肉ではなく)本当に賢いものだったと思います。

 このころと比べると、今の公務員たちは『劣化』しているように感じられます。自分が年をとって世の中のことが少し分かってきたのか、それとも単に公務員にも頭のいい人とそうでない人がいるだけなのか。それならいいのですが、「淘汰されない組織だから劣化が進んでる」のであれば、問題です。

 

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