新型コロナウイルス肺炎の流行に備えて

 新型コロナウイルス感染症の流行が始まりました。当初予想された通りすでに国内での感染はすでに起こっていて、今は誰が感染していてもおかしくない状況に入っています。

 

 連日感染者の情報が報道されていますが、検査機関はさぞ忙しいことでしょう。医療機関感染症対応病棟はすでにほぼいっぱいであろうことが予想されます。今後流行することは明らかですから、そろそろ次の段階の準備が必要でしょう。簡易検査も必要ですが、有効な治療薬がないまま流行期に入ってしまった場合、感染者を早期に見つける必要は逆にありません。とにかくまずは有効な治療を見つけることが求められます。

 流行期には、すべての医療機関新型コロナウイルス感染症に対応する必要があります。そのつもりじゃなくても患者さんが押しかけます。そうなると医療従事者が疲弊するだけではなく、医療機関でのほかの患者さんへの感染が危惧されます。新型コロナウイルス肺炎が流行する前に、高血圧や脂質異常症などの“定期の”患者さんには長期処方をしておいたほうがいいと思います。これから6か月分ぐらい薬を持っていれば、リスクのある高齢者が医療機関で感染することを防げます。

 今日は、厚生労働省から「不要不急の外出の自粛」の提案がありました。当然の指示だと思いますが、「不要不急の基準があいまい」と反対意見をいう番組もあって、こんな簡単な日本語もわからないとは、日本中で“徹底した感染対策”がなされないのは、マスコミにもかなりの原因があるのかもしれません。

 会議や商談はメールやテレビ電話でできますし、買い物も宅配が可能です。工場には出勤が必要でしょうが、それは今つくらないといけないものでしょうか。役所の多くの事務手続きも本来はわざわざ出向く必要のないものばかりです。学校についても宿題出して自習でもいいでしょうし、夏休みの前倒しでもいいかもしれません。

 「それは本当に必要な労力なのか」ということを考える機会といえます。新型インフルエンザ流行の際にも言われたことですが、通信が発達した今は、どこかに集まらなくてもいいことがより増えたことでしょう。一番やめてほしいのは、市役所が主催する住民健診でしょうか。

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